
第485回 toto|J1第34節/J2第38節
浦和との90分の先に神戸の判断が
正しかったことが証明される!

神戸がJ2降格を現実的な危機として捉え、その打開策として三浦俊也監督の解任を決定したのが、9月12日。以降、J1残留争いから抜け出せないまま最終節を迎えている。しかしながら、「追い込まれたチームは、強い」の定説どおり、現在、神戸は6試合負けなしと息を吹き返し、J1残留へのチャレンジを最終節までつなぎ止めている。
神戸は後任の和田昌裕監督就任後の5試合は未勝利と苦しんだ。しかし、この5試合が“和田イズム”を浸透させるために必要な時間だったとすれば、彼らのギリギリの選択は間違っていなかったと考えるべきだろう。なぜなら浦和との最終節を迎える、現時点で15位・F東京との勝ち点差を1にまで迫ることに成功しているのだから。
J1残留の可能性を残しているとはいえ、あくまで神戸が最終節で浦和に勝たなければならない状況は何も変わりはなく、周囲の評価も神戸に厳しいものとなっている。11月29日現在の投票率は、1=「56%」、0=「20%」、2=「24%」と圧倒的に浦和優勢。過去対戦も、浦和の14勝3分け6敗と浦和有利のデータが並ぶ。しかも、現在の浦和はアウェイ2連戦を1勝1分けで乗り切り、チーム状態自体は悪くないことがうかがえる。
ただし、何が起こるか分からないのがサッカーの魅力。苦しい中で蓄えてきた勢いを浦和にぶつけることで、神戸が“何か”を起こす可能性は十分にある。浦和との90分の先に、神戸が下したギリギリの選択が正しかったことが証明される。そのために神戸は最善の準備を施しているはずで、その奇跡が起こる可能性は投票率ほど低くはないと考えている。したがって、この試合は神戸優位の見方が面白い。
草津にとって、最終節の柏戦は
“チームの現在地”を図る物差しになる

今シーズンのJ2で圧倒的な強さを見せ、1シーズンでのJ1復帰を果たした柏。第37節終了時点で2位との勝ち点差8を見る限り、その戦いぶりはJ2のそれをはるかに超えるものだったと言うことができる。だが、今回はその柏が波乱の渦に巻き込まれるような気がしている。
相手は10位の草津。過去対戦では、1分け4敗といまだに柏からの勝利を味わっていない。ところが、現在、草津はリーグ戦4連勝中で、しかも守備陣はこの4試合で2失点と抜群の安定感をキープしている。確かに柏も直近の6試合で無敗を維持しているとはいえ、チーム状態は、11月29日時点の投票率(1=「17%」、0=「19%」、2=「64」)ほど差がないようにも感じられる。
当初の目標を成し遂げ、満足できる結果を残した柏にとって、アウェイで戦う草津との最終戦はモチベーションの置きどころが難しいのは明らか。試合では相手の出方をうかがいながら勝ち点を落とさないために安全な試合運びを遂行することも考えられる。だが、試合に対する両チームの熱量が、明らかに違うのは仕方のない話だろう。
一方の草津にとっては、勝利へのモチベーションは高い。近い将来、J1昇格を実現したい草津にとって、J1昇格を決めた“J2王者”との対戦は、相手がリスクを犯さない戦いに終始したとしても、“チームの現在地”を測るための物差しになるのだ。しかも、ホームで迎える最終戦で柏から初勝利を挙げることができれば、サポーターに対する強いメッセージにもなるはずだ。
確かに柏はシーズンをとおして、その強さを発揮し続けた。しかし、最終節だからこそ、その1試合に対するチームの思い入れの違いが結果に直結する。ここは草津の調子の良さと試合に懸けるモチベーションを評価して、「1」ベースの予想も抑えるべきだろう。







