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えのきどいちろう流 検討にあたいする
【えのきどいちろう】'59年、秋田県出身。中央大学在学中の'80年、『宝島』誌にて商業誌デビュー、以後、フリーのコラムニストとして数多くの新聞・雑誌で健筆をふるう。'01年、『ワールドカップジャーナル』(スカパー)のMCを務め、又、『サッカーマガジン』の連載を開始し、人気を博す。好きなお寿司はカンパチ。

第436回 toto|J1第2節/J2第2節

本当のところ、試合を決するのは
監督の戦術やスキルだけではない

2010年03月12日

 広島のトリックPKは反則だったそうですね。9日、日本サッカー協会の松崎康弘審判委員長が見解を示した。開幕節・広島vs清水の前半3分、広島DF・槙野がボールをセットし、ゴールに背を向ける独特の構えに入った。まず、ここがミソです。

 そしたら脇から佐藤寿人が飛び出して意表をついたキック! 清水GK・西部はあわてて逆に跳んでしまい、PK成功。まんまとしてやったりの広島は爆笑です。僕も映像を見て大笑いした。

 で、これが「反スポーツ的行為」だったらしいんだ。PKはキッカーが特定されてないといけない由。まぁ、言われたらなるほどなんだけど、広島の無邪気というか屈託のなさについ皆、魅き込まれた。開幕節いちばん面白かったプレーだ。ちなみに『やべっちFC』でも「おしゃれ」と高評価。

 が、toto賢者の皆さんはこれが難しい問題をはらんでいることに既にお気づきだろう。松崎委員長は「試合は成立し、結果は変わらない」とするが、本来はゴール無効とすべきだったという。誤審だ。つまり、ホントは清水が0対1でアウェー勝利を果たしていたかもしれない試合だ。

 まぁ、サッカーの試合はよっぽどのことがないかぎり、こうしたケースでも試合を成立させる。やり直したりするとどえらいことになるからだ。それは仕方ないだろう。ただ、僕らは「審判というファクター」も検討にあたいすると考えたい。

 これは人情の問題だ。審判委員長からハッキリ誤審と言われた主審は次の試合、ナーバスにならないだろうか。それは笛の吹き方にビミョーに影響する、と考えた方が自然だ。

 totoを買う側とすると、主審が事前にわかっていたら試合展開が想定しやすいんだけどなぁ。あいにくそれは叶わないことなんだが、試合を決するのは監督の戦術や選手のスキルといった要素だけではない。

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